筋トレすると本当にモテるのか
昨日献本していただいた本の書評?を書いていたところ、おもしろいテーマをみつけた。
男も女も、モテたいなら黙って筋トレ
さあ、モテたいなら筋トレだ。モテるテクニックなんて勉強するな。小手先のテクニックを学んでモテようとする姿勢がもうモテない。ダンベルを上げろ。筋肉と自信を育てろ。草食系なんて言われてヘラヘラしてんじゃねえ。好きな相手ぐらい自分で見つけて自分で射止めやがれ。
「筋トレするとモテる」
筋トレを一度でもしようと思った男なら一度はこの命題に向き合ったことがあるはずだ。
事実、筋トレユーザは非筋トレユーザを誘うときの誘い文句としてこのフレーズはよく使われる。
はたしてこの命題が真なのか、モテを指南する立場から徹底的に考えてみる。
「筋トレをするとモテる」の論理的な飛躍
「筋トレをするとモテる」
このロジック分解すると、おそらくこうなる。
筋トレする→筋肉がつく→体が引き締まりさらに表情がキリッとなる→モテる
一見するとこの因果関係は正しそうにみえなくもない。
確かにマッチョは前髪かきあげ系スレンダー美女を連れているイメージもある。
しかし、まず考えてみてほしいのは現場でなにが起こっているかだ。
この理屈どおりなら銀座や恵比寿のナンパバーやタワマンパーティーでときどき遭遇する小奇麗なムキムキ消防士はモテまくっているはずである。
で、実際のところどうなのかというと、女の子から雑に扱われているのだ。
筋トレユーザにもう一度言う。筋肉は雑に扱われている。
日々厳しい鍛錬を積み、苦労を重ね、鋼の肉体を築き上げた彼らは、なぜ20歳そこそこのJDに「脳みそまで筋肉でできてそうでウケる(笑)」といじられあげく、さっさと立ち去られてしまうのか。
なぜ恋愛市場で筋肉がこのようにぞんざいに扱われてしまうのかを解明するには、モテにおける筋肉を位置づけを正確に理解する必要がある。
モテに必要な2つの要素
男が女からモテるために必要な構成要素には、おおきくテクニカル面とファンダメンタル面の両方から成り立っている。
テクニカル面はいわゆる小手先のテクニックのことだ。会話を始めるためのナンパのオープナーやトークスクリプト、距離の詰め方、家やホテルへの連れ込み方などである。
一方でファンダメンタル面は男の本質的な価値を示す。ごまかしの効かない年収や肩書、地位なんかがこれにあたる。
このテクニカル面とファンダメンタル面がそれぞれモテに影響する度合いは、恋愛の中でもどのフェーズにいるかで重みがまるで変わる。
ひらたくいえば、セックスする前(プレ・セックス・ピリオドという)はテクニカル面に、セックスした後(ポスト・セックス・ピリオドという)はファンダメンタル面にそれぞれ重きがおかれるのである。
女が頭ではわかっていても繰り返しロースペダメンズにハマってしまうのは、彼らがテクニカル面で優れているからにほかならない。
年収300万であっても彼らは適切なタイミングで耳障りの良い言葉をささやき、いとも簡単にホテルに連れ込んでしまうのだ。
しかし、ロースペダメンズは美人と付き合ったとしても長くは続かない。
それはファンダメンタルバリューが乏しいからだ。
セックスしてから一緒に過ごす時間が増えれば、いずれファンダメンタルバリューの低い偽物だとバレてしまう。
喫茶ルノアールで仕立ての良いスーツを着たツーブロックのセールスマンにいくら饒舌説明され、契約書にサインしてしまったとしても、あとから落ち着いて考えてみれば価値がないものは価値が無いのである。
ファンダメンタルバリューとはなにか
ではファンダメンタルバリューとはいったい何なのだろうか。
恋愛総合研究所では以下のようにファンダメンタルバリューを定義している。
この図をみて気づいた方もいるかもしれないが、筋肉はファンダメンタルバリューの一要素に過ぎないのである。
しかも筋肉がモテへのインパクトとなりうるのは、服を着ていても体型がわかる夏場を除けば、圧倒的にセックスしたのポスト・セックス・ピリオドだ。
ベッドの中で「細いと思ったら意外と筋肉あるんだね♡」となるアレだ。
(ただ上腕二頭筋を鍛えすぎると腕枕が高くなりすぎて安定しないと文句を言われることもある)
つまり、筋トレはモテるための必要条件だが十分条件ではない。
結局のところ、筋肉があってもモテない場合、その原因は①テクニカル面が皆無、②筋肉以外のファンダメンタルバリュー面がイマイチ、の2点に集約される。
「筋トレするとモテる」という言説の闇
なんのことは普通に考えれば中2でも思考実験して気づく話である。
にも関わらず、世間にはなぜ「筋トレするとモテる」という言説がまかり通っているのだろうか。
Googleで「筋トレ モテ」で検索するとたくさんでてくる。
勘の良い人はもう気づいただろう。
そう、アフィリエイトの広告で収益を得るためなのだ。
当然のことながらモテたくない男などこの世に存在しない。
業者が「どうせお前らモテたいんだろ。モテに訴求したら会員獲得できるだろ。」と悪い顔をして、ばら撒いた言説なのである。
モテは紛れもなく総合力
モテへの道は険しいものである。
テクニックだけあってもダメだし、お金だけあってもダメだし、筋肉だけあってもダメだ。
モテとは、日頃からナンパやデートで失敗しながらもテクニックを磨き、激務に耐えながら朝早くから夜遅くまで働き、腕や脚がプルプルするほどの筋トレを継続できた者だけが辿り着ける境地なのである。
要するに、今日から、いや今この瞬間からファンダメンタルズを鍛えなさい、ということだ。
筋肉の辞書に「遅すぎる」なんて言葉はないのだ。(中略)もし躊躇しているなら、君がやらない理由は何だ?一歩踏み出せない言い訳は何だ。「もう年だ}とか「始めるのが遅すぎる」なんて眠たいこと言うなよ。やりたいことがあるなら今すぐ始めろ。もうこの際、筋トレじゃなくてもいい。語学でも、資格でも、転職でも、婚活でもいいから、今すぐ始めろ。
おしまい