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独断と偏見で選ぶ2019ベストオンク本

2019年ももうすぐおしまいです。

基本的に世間の流れを無視して生きてるタイプなので、あまりこういう節目的なことはしないのですが、数人から要望があったので2019年に読んだ本でよかったものを紹介します。

今年は専門書がたくさん読みましたが、そのあたりは除外して一般的なものに絞ってます。

 

テクノロジー

誰もが嘘をついている~ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性~

Googleの元データサイエンティストが今どきのデータ活用事例やそれがあらわにするインサイトを綴った一冊。男も女もエロ系の検索をする。

 

統計でウソをつく法

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)

 

データ界隈の名著。統計リテラシーを高めて騙されないための一冊だがうまく使えば騙すことも可能。巷にあふれるクソリサーチデータに気づけるようになる。

 

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る

 

ある分野でテクノロジー使った新規事業を考えてほしい、というざっくり案件でリサーチしてたら出会った本。次に未来の社会と中国のヤバさがわかる。が、案件そのものは政治的、いや組織的ボトルネックを越えられない日本での社会実装は無理だと判断し諸々お蔵入り。

 

 

マーケティング

たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング

たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング(MarkeZine BOOKS)

たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング(MarkeZine BOOKS)

  • 作者:西口 一希
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2019/04/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

森岡本に続くマーケティングの名著。僕のようなマーケ素人でもわかるよう全体の構造と理論をまとめてくれている。データ活用案件引き合いがあったときこの本の内容をもとにドヤ顔で位置付けを整理してあげると感謝される。 #オンク本

 

デジタルマーケティングの教科書

デジタルマーケティングの教科書

デジタルマーケティングの教科書

 

決しておもしろくはないが専門用語の正確な理解に役立つ本。現役マーケ担当者でもマルチチャンネル、クロスチャンネル、オムニチャネルの違いがわかっていなかったりする。

 

上級国民/下級国民

上級国民/下級国民 (小学館新書)

上級国民/下級国民 (小学館新書)

  • 作者:橘 玲
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2019/08/01
  • メディア: 新書
 

2019ベスト・オブ橘本。マクロな流れなので一応マーケティングカテゴリに。

 このような未来をどのように生き延びていけばいいのか。すべてのひとに向けた万能の処方箋はありませんが、今後のトレンドは大きく2つに分かれていくでしょう。 ひとつは、高度化する知識社会に最適化した人的資本を形成する戦略。エンジニアやデータサイエンティストなどの専門職はいまやアスリートと同じになり、10代で才能を見出され、シリコンバレーのIT企業などに高給で採用され、20代か遅くとも30代前半までに一生生きていけるだけの富を獲得するのが当然とされるようになりました。
 こうした生き方をするには、大学でのんびり一般教養を学んでいる暇はありません。いまでは高度なプログラミング技術を教え、「ナノディグリー」という学位を発行するオンライン大学出身の人材がテック業界で争奪戦になっています。 もうひとつは、フェイスブックツイッター、インスタグラムなどで多くのフォロワーを集め、その「評判資本」をマネタイズしていく戦略で、SNSのインフルエンサーやユーチューバーなどがその典型です。高度化する知識社会では、テクノロジーが提供するプラットフォームを利用して、会社組織に所属することなくフリーエージェントとして自由な働き方をすることが可能になりました。

 

 

ビジネス

SHIFT:イノベーションの作法

SHIFT:イノベーションの作法

SHIFT:イノベーションの作法

 

「デザイン思考はイノベーションを起こすための方法論です」
「は?」
となったら読む本。プロダクトorサービス企画の体系書。 

 

企業変革の実務――いつ、何を、どの順番で行えば現場は動くか

企業変革の実務 いつ、何を、どの順番で行えば現場は動くか

企業変革の実務 いつ、何を、どの順番で行えば現場は動くか

 

組織をどう動かすかの視点でコンサルタントの血肉が言語化された本。こういう地味なことをちゃんとやらずに横文字キラキラワードに飛びつくコンサルタントは基本的にゴミ。

 

これからの会社員の教科書 社内外のあらゆる人から今すぐ評価されるプロの仕事マインド71

 今はもう会社員ではない田端さんの新刊。僕の若い頃は岩瀬さんの入社1年目の教科書だったが、それに比べると意識高い綺麗事におさまっていない点が良い。礼節を軽んじる若者はオッサンの壁にぶつかる前に読んでおきたい一冊。

 

 

投資

やってはいけない不動産投資

やってはいけない不動産投資 (朝日新書)

やってはいけない不動産投資 (朝日新書)

 

エリートサラリーマンがゴリラ営業マンにカモにされる事例集。医者や大手リーマンなどそこそこ金はあるがマネーリテラシーない層にピンポイントで不動産営業してくるゴリラ営業マンのノウハウもよく理解できる。一度でも不動産投資したいと思った人は一読しておいた方がいい。

 

一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学

一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学

一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学

  • 作者:cis
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: 単行本
 

かつての大前研一を彷彿とさせるくらい自慢話が多いが、読み物としてはおもしろい。

 

 

サイエンス

利己的な遺伝子 40周年記念版

利己的な遺伝子 40周年記念版

利己的な遺伝子 40周年記念版

 

 昔読んだけど40周年版がでてたので再購入。やっぱり何度読んでもおもしろい。人間には自由意志など存在せず、生存と遺伝子の拡散という2つの目的変数にしたアルゴリズムで動いてる、とすら思えてくる名著。

 

社会心理学講義 ──<閉ざされた社会>と<開かれた社会> 

社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉 (筑摩選書)

社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉 (筑摩選書)

 

 Twitterで流れてきて軽い気持ちでポチるも内容が重すぎて胃もたれしながら読んだ本。影響力の武器を集団や社会の文脈で捉えた本。最先端の恋愛テクニックに通ずる部分もある。

 自ら主体的に選択したと思っても、我々は知らず知らずのうちに外界からの情報に影響を受けて判断や行動をしている。嫌ならば拒否しても良いと明確に指示をしてもしなくても、実験参加を承諾する被験者の割合はほとんど変わらない。しかし「嫌ならいいですよ。強制する気はありません」と言われると、本当は外的強制力が原因で引き出された行為であるのに、その事実が隠蔽され、あたかも自ら選び取った行為だと錯覚するのです。この錯覚がなければ、矛盾した心的状況は初めから起こらない。ここには自由意志などない。あるのは自由の虚構です。
 この論理を推し進めると、個人主義者ほど簡単に意見を曲げやすいという、常識とは正反対の結論が導き出されます。他人の意見に流されず、自分の頭で考えて判断・行動し、自らの行為に対して責任を持つ。そんな自律的人間像が近代社会の理想です。しかし心理機構の原理からして、そんな人間は実際にはありえない。したがって個人主義的とは、外部情報に依存しても、その事実に無自覚だという意味にすぎません。何らかの行為を行った後で、「何故このような行動をとったのか」と自問する時に、個人主義者ほど自らの心の内部に原因があったのだろうと内省し、自らの行動に強い責任を感じやすい。そのため行動と意識との間の矛盾を緩和しようと自らの意見を無意識に変更する。こうして個人主義者こそ、強制された行為を自己正当化しやすい、したがって認知不協和を緩和するために意見を変えるという逆説的な結論が導かれます。

 

 

人的資本

最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法

最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法

最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法

  • 作者:メンタリストDaiGo
  • 出版社/メーカー: 学研プラス
  • 発売日: 2019/03/05
  • メディア: 単行本
 

コスパ厨にウケそうな勉強法のノウハウ本。まあ結局のところ
・きちんとリソース(時間と注意)を投入する
・なにかしらにアウトプットする
・雑でもいいから多く繰り返し、できるまで続ける
あたりに行き着くんでないの。

 

仕事選びのアートとサイエンス

こちらも改定版がでてたので再購入。キャリアに瞑想する講師が開くキャリアセミナーに参加したり、ろくに自分が転職したことない転職エージェントに相談したりして時間とお金を浪費するくらいならこの本一冊読んで終わり、でえんちゃうの。

 

 

おしまい