あらゆるビジネスの鍵となる強いコミュニティを形成する5つのエッセンス
昨日帰り道電車のなかで衝動買いした本におもしろいヒントがあって、今後どこかで役に立ちそうので簡単にまとめておく。
DeNAの子会社であるSHOWROOM株式会社でライブ動画ストリーミングプラットフォームを運営する、代表取締役社長前田裕二氏によれば、今後コミュニティづくりがあらゆるビジネスの鍵になると言う。
コミュニティ形成は、これから、どんな種類においても、外せない鍵になると思っています。理由は2つあります。
第一に、コミュニティには、現代人が価値を感じる要素が詰まっているからです。表層的なコンテンツ価値以上に、絆、すなわち、心への強い紐付きや、裏側にあるストーリーに価値を感じて人が消費することは、前述の弾き語りの事例でお伝えした通りです。
(中略)
第二に、絆やコミュニティづくりの成功において、先天的な要因はほとんど関係ないからです。(中略)正しい方法論で十分量アクションを踏めば、誰もが良質な絆とコミュニティを生み出すことができて、その結果、現代に沿ったスタイルでビジネスを加速させることができます。
わかりやすいところでいえば、個人がインターネットを使ってなにかスモールビジネスしようとすれば、必ず集客が最初の壁になる。
この文脈でいえば、集客とはコミュニティを形成することとほぼほぼ同義だ。
コミュニティというとたいそうに聞こえるが、SNSであればフォロワーであり、サロンであれば参加者であり、有料マガジンであれば購読者である。
前田氏は、こうしたコミュニティを形成する人たちは、コンテンツ自体ではなく絆に人間的な繋がりに価値を感じ、それがビジネスになる、と指摘している。
そして、強いコミュニティになるには、5つのエッセンスが必要だという。
1.余白の存在
余白の存在といっているけど、これは要するに不完全さだ。
粗だらけで完璧すぎないからこそ、助けてあげよう、協力しよう、と仲間の共感を呼び、人を惹きつけ、そこに結束力が生まれる。
ちなみに某アプリが大人気なのも実はこうした理由からかもしれない。
クソ業務アプリ廃止に向けてここ数ヶ月いろいろ動いてたんだが、じじいたちが某サイボ○ズをこよなく愛しすぎてて全ての計画が水の泡になった。ほとんどの業務プロセスは効率性ではなくじじいたちの愛着で決まる。逆に愛着を売ればよかったんだ。慣れ親しんだサイボ○ズをもっと活かしましょう!って。
— オンク (@it_warrior_onc) 2017年8月4日
おそらく僕にはコンテンツ(アプリの機能)としての価値しかみえていなかったのだろう。
2.常連客
強いコミュニティには、必ずといっていいほど核となる常連客が存在する。
一種のリーダー的存在といってもいい。
彼らに信頼できる繋がりがあるからこそ、互いにGIVEすることができ、閉じられたコミュニティ内でその恩恵を受けることができる。
これらの恩恵こそ強いコミュニティの価値ともいえる。
恋愛サロンなんかはその好例といえるのではないだろうか。
3.仮想敵
結束力ある強いコミュニティのときは必ずといっていほど、仮想敵が存在する。
それはツイッター界隈でいえば、クソリプツイッタラーであり、有料マガジンであれば「こんなもの価値ねえだろ」と煽ってくる輩たちだ。
実は足をひっぱろうとする彼らの存在が、皮肉にもそのコミュニティの結束を強めているのである。
ちなみに先にあげたサイボ○ズ の件では、じじいたちの仮想敵はまさにサイボ○ズを廃止しようとする自分だったのだろう。
4.秘密・共通言語
これは誰もが理解しやすいだろう。
普段に仕事において、会社や業界のなかでも見積もり方法を秘密にしたり、専門用語が共通言語として頻繁に使われる。
いまやハイスペ集団ともいえる金融日記コミュニティでも、スタティカル・アービトラージや非モテコミットなど恋愛工学タームが使われていることからも容易に理解できる。
5.共通の目的
まあこれはあたりまえの話である。
ビジネスでも合コンでも誰かとなにかを一緒にするときは利害が一致することが大前提である。
そうでなければ、どちらかがどちらかのパイを奪う構造になり、めんどくさいことになりかねない。
相手にメリットがないのに「協力するよ」などといってくるヤツはまず怪しいので気をつけよう。
だいたいアム○ェイか、情報商材屋か、女の子紹介してほしい、のどれかである。
というわけで、複数人でビジネスをやる、なにか目的に向けて一緒に行動する、というときは、この5つの視点でみればうまくいっていない理由や対策がみえてくるかもしれない。
参考文献