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巨乳はタチの悪いバブル

巨乳の隠れた真実

スタートアップ本でベストセラーとなったゼロ・トゥ・ワンにこんな一節がある。

「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」

 ストレートな質問なので、ちょっと考えれば答えられそうだ。だけど実際には、なかなか難しい。学校では基本的に異論のない知識しか教わらないので、この質問は知的なハードルが高い。それに、どの答えは明らかに常識外れなものになるので、心理的なハードルも高いからだ。明晰な思考のできる人は珍しいし、勇気ある人は天才よりもさらに珍しい。ーゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか–ピーター・ティール

僕はみんなが正しいと思い込んでるけど本当はそうでないことに気づいたときテンションが上がる。

日常を過ごしていく中でこの問いへの答えをみつけるのが今ではもはや趣味と化している。

そしてまたひとつみつけてしまった。

 

巨乳である。

男は例外なく巨乳が好きだ。

サイエンスの分野において例外がない事柄はほとんどないが、これに限っては例外なく、なのだ。

僕ら男は生きている限り、いかなるときも巨乳に注意を奪われ、期待させられ、踊らされる。

巨乳のために地位や名誉を失う者もいれば、大金をつぎ込む者だっている。

巨乳を手にしたくて手にしたくてたまらないのだ。

もうこれはどうしようもない男の性なのである。

 

しかし、僕の原体験から考えると巨乳にあまり良い記憶がないの事実だ。

あれほど手にしたくてどうしようもなかった巨乳を実際に手にしたあと、いつもどう思っているか。

どこかガッカリしてる自分がいるのだ。それも1度や2度ではない。毎回ガッカリするのだ。

世の中の巨乳好きはこれを聞いてこう言うだろう。

「おまえはまだ素晴らしい巨乳で出会っていないからそう思うんだ。本物の巨乳を探す旅に連れてってやる」

ただワンピースのように僕はここで簡単に仲間になるわけにはいかない。

今まで手にした巨乳は決して垂れているとか乳輪が大きすぎるとかそんなことは決してなかったからだ。

どれも美しい巨乳だ。しかし、どこかガッカリした自分はいつもそこにいる。

僕の中の答えは、やはり巨乳は皆がリスクを追ったり大金を投じてまで手にしたい対象ではない。

 

なぜ巨乳にガッカリするのか

僕はくる日くる日もなぜ巨乳にガッカリするのかを考え続けた。

通勤電車の中、会社のオフィス、仕事の打ち合わせ中...

それであるひとつの結論に辿り着いた。

しかも山口氏の著書『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』という硬派な本を読んでいる最中に気づいた。※先に断っておくけどこの本自体は巨乳と一切関係なく素晴らしい本です

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外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント–山口 周

そう、巨乳は期待値が高すぎるのである。

 

巨乳はバブルみたいなもの

株式投資の分野でバブルという概念がある。

価値が実態以上に泡(バブル)のようにふくらんだ状態のことという。

このとき投資家は皆その実態以上にふくらんだ価値に投資し続ける。

そして「モテるからモテる」というように株価が上がるからさらに資金が入ってくる、さらに株価が上がる...というスパイラルが起こる。

投資家たちはバブルだとも知らず、株価に注意を奪われ、期待させられ、踊らされる。

バブルははじけるまでそれがバブルとは気づかないのだ。

 

つまり、巨乳はバブルみたいなものである。

あざといニットやわざとらしく空けられたシャツの第二ボタンによって男たちの注意は巨乳に向く。

さらには誰もが巨乳に注意だけでなく心まで奪われる。

しまいにあたかも世の中は巨乳至上主義であるかのように錯覚し、巨乳を手にしたくて手にしたくてたまらなくなる。

次にどうなるか。

そう、巨乳を手にしたい男が集まり、期待値だけで巨乳の価値が暴騰するのである。

ただひとつだけこれは先ほどのバブルと異なる点がある。

巨乳がバブルだと気づけるのは巨乳を手にした経験を持つ、一握りの男だけだからだ。

巨乳がバブルだと気づかない連中は踊り踊らされ、欲望の欲望による欲望のための巨乳を求め、永遠に奔走し続ける。

しかもこれは巨乳に関わらない活動にまでも影響を及ぼす。

巨乳によってほしくもない物を買わされたり、注意や時間を奪われたり、最悪の場合詐欺にあったりするケースだって珍しいことではない。

 

巨乳の呪縛から解き放たれるには

こうした巨乳地獄から解放される方法はひとつしかない。

逆説的だが、ありあまるほど多くの巨乳を手にしてみることである。

 

「シロクマを想像しないでください」

こう言われてシロクマを頭に思い浮かべなかった人はいない。

「巨乳に気をとられてはいけない」

こうして逃げようとすればするほど、巨乳は追いかけてくる。

 

だからといって中途半端に向き合うのもダメだ。

海水は飲めば飲むほど喉が渇くように、巨乳はチラ見すればするほど気になる。

 

巨乳の呪縛から逃れるには、一度身体を壊すまで海水を飲み続けるしかないのだ。

はたして僕はどれだけ多くの男をこの巨乳の呪縛から解放できるのだろうか。

 

 

おしまい

 

参考