恋愛工学バイブルぼく愛永沢さんのコールド・リーディングを解説してみた
恋愛工学バイブルとされる「ぼく愛」でこんなシーンがあった。
六本木で主人公の渡辺くんが金髪ギャルに「こんばんは!!」オープナー。
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金髪ギャルに罵声を浴びさせられる。
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渡辺くんの心が折れる。
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そこにさっと永沢さんが入ってきて、コールド・リーディングを披露。
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金髪ギャルが心奪われる。
「永沢さんすげえΣ(゚Д゚)」
そして、「コールド・リーディング使って僕も金髪ギャルゲットしたい(゚Д゚)ウマー」なんとも安易な発想である。
恋愛工学では、ACSフェーズのうちAttractフェーズが最も難しいとされている。
それは、運の占める要素が大きいことに起因する。
よって、普通にやればナンパでガンシカされることや渡辺くんのように罵声をあびせられることも少なくはない。
コールド・リーディング、つまり事前の準備なしで(コールド)、相手の心を読みとる(リーディング)ことにより、Attractフェーズ突破の確率を向上させることができたらどんなに素晴らしいことか。
そして、気付いたころには、Amazonでコールド・リーディング関係の書籍をポチりまくっていた。
そんなこんなでいろいろ書籍を読みあさった結果、使えそうなものがいくつかあったので、永沢さんのコールド・リーディングを解説するとともに、その内容の一部を紹介したい。
恋愛工学生のみなさんのお役に立てれば幸いだ。
その1〜性格を言い当てる〜
しかし、そのとき、永沢さんが話しはじめた。
「いま、君のことが少しわかった。いましゃべる前に、瞳が下を向いてから、左に逸れた」
「それで?」と金髪がうざったさそうに言う。
「聞きたい?」
「聞いてやってもいいよ」
「君は、運動感覚的な人だってことだ。感情で生きるタイプだ」
「そうだよ」金髪の表情がすこし明るくなった。
永沢さんは朝飯前といわんばかりに、金髪ギャルの性格を言い当てた。
これをうけて、渡辺くんに罵声をあびせた金髪ギャルも少し心を開いたようだ。
「や、だいたい女の子は感情で生きるタイプやろ!!(笑)」
と思ったそこのあなた。まさにおっしゃるとおり。
誰にでも当てはまるようなことを言って、あたかも心を読み取ったようにみせかけてるのだ。
なぜ誰にでもあてはまるようなことが、金髪ギャルにヒットするのか。
それは、心理学でいうところのバーナム効果がはたらいているためである。
人は誰しも自分は特別だと思い、自分の性格や体験にあてはめて解釈してしまう現象のことだ。
よし、原理はわかった。 それではいざ実践!!
しかし、もしぼく愛どおりに、
「君は、運動感覚的な人だってことだ。感情で生きるタイプだ(`・ω・´)キリッ」
と言えば、
『(あら、このセリフ。恋愛工学生じゃない?ぼく愛のとおりだわ笑)キタ(゚∀゚)コレ』
となり、間違いなくSNSに晒されてしまうだろう(^Д^)メシウマー笑
では、これを恋愛工学生はどう応用すればよいか。
20代〜30代前半の女性にあてはまりそうなリーディングをいくつかストックしておこう。
ただこれに尽きる。
- 論理というよりむしろ感情を大事にするタイプでしょ(⇨だいたい女子は感情大事にするやろ)
- 仕事では、ロジカルというよりもコミュニケーション重視で人の心掴んで動かすのがうまそうだよね(⇨女子でロジカル売りにする子っていないよねそもそも)
- 直感が鋭いタイプでしょ。初対面でも人の性格なんとなくわかるタイプだと思う(⇨だいたい見た目から推測できるやろある程度)
などなど。
上記は一部の例だが、まあこんなの考えればいくらでもでてくる。
あとはこれを適当にローテーションさせて、ナチュラルに言えるようになれば、問題ないだろう。
その2〜選んだ数字を言い当てる〜
「何か数字をひとつパッと思い浮かべてくれ」 (中略)「いいよ」と金髪の子が言ったとき、彼女の瞳が下を向いてから左に逸れた。(中略)
「7だろ?」
「え~!」さっきまで僕たちを蔑んでいた金髪の娘は口に手を当てて、心底驚いている。
「なんでわかったの?」
今度は金髪ギャルに数字を選ばせ、選んだ数字を言い当ててみせた。
これあてずっぽうのようで、実は、ほとんどの人は「7」を選んでしまう。
実際に統計でも「7」を選ぶ人が多い。
これはおそらく、ほとんどの人が、普段の日常生活のなかで、ラッキーセブンやセブンイレブンなど「7」を目にすることが多いため、無意識的に刷り込まれているためと思われる。
また、端っこ「0、1、9」は選びづらい、死を連想させる「4」は選びづらいなどのイメージも世間一般にはあるようだ。
しかし、これをそのまま使っても、またもやブログのネタにされてしまうので、ここでは、Aの箱、Bの箱ゲームというのを紹介しよう。(詳しくは、なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて参照)
やり方は簡単。
Aの箱、Bの箱をイメージさせて相手に9割程度の確率で、Aを選ばせることができる。
①右手にAの箱、左手にBの箱を示しそれぞれイメージさせる
②ぱっと思いついた方を頭のなかで選んで決めてもらう(選んでとお願いするときにさりげなく右手をあげる)
③選んだのAでしょ?と言う。
つまり、②で選んでといいながら、Aを選ばせるよう潜在的に視覚にはたらきかけているのだ。まあプライミング(暗示)の一種です。本当にみんなAを選んで、面白いのでぜひやってみよう(個人的に既に何人かに試しているが、まだA以外を選んだ子はいない。)
その3〜悩みを言い当てる〜
「最近、誰か大切な人と別れたね。恋人とか親友とか」
「えっ、なんでわかったの?」また、金髪が驚いている。
…(中略)
「最初に会ったときに、いろいろ見えたんだ。だから、伝えないといけないと思って」
「私、最近ね」と彼女は話しはじめた。「彼と別れたの」
「やっぱりね。彼とちょっとしたきっかけで喧嘩して、口論になって……」
「そう!」と彼女が叫ぶ。
「喧嘩して、それっきりなんだよ。なんでわかったの?」
「嘘でしょ?」となりの茶髪がまた驚きながらふたりを見ている。
次は、金髪ギャルの悩みを言い当ててる。もう永沢さん何者なんだ。
実はこれも「人間の悩みは4つしかない」というフレームを使えば容易に推測できる。
人間お悩みは4つに大別できる
- 人間関係(恋愛含む)
- お金
- 夢(将来の目標)
- 健康
例えば、
- 20代の若い女性 ⇨ ①人間関係(だいたい恋愛か友達)
- 20代後半~30代前半のバリキャリ系女性 ⇨ ①人間関係(恋愛や結婚)か③夢(この先のキャリアや子育てなど)。
- 既婚の女性 ⇨ ①人間関係(近所付き合いや姑)か②お金(夫の稼ぎがいまいち)
などである。
これらに加え、出会った経緯やそれまでの行動、発言から得られる情報を参考にすれば、より高い精度で悩みを推測することができる。
まあ経験的にいえば、7、8割くらいの確率で①人間関係だろう。
あたれば相手から「そうそう。実はね〜」と話し始めることが多いので、あとはふんふん聞いて、ラポール形成いっちょあがり( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
その4〜本心を言い当てる〜
「君はそんなかっこうして、ちょっと強気な振りしてるけど、本当は繊細で、傷つきやすい女の子だよね」
「うん。そうだよ」と金髪が言った。
なんとこれまで反発しまくっいた金髪ギャルの本心を言い当てた。
では、ここでいう本心とはなにか。
人は外にみせていない面を本当の自分、すなわち本心と認識する。
したがって、外見や発言などから読み取れる側面の裏返しのことを言えばよい。
例えば、
- 強めギャル ⇨ 本当は繊細で傷つきやすい
- ゆるふわ ⇨ 実はしっかりしてて頭がいい
- 派手目、遊んでそう ⇨ 本当は一途
といった具合だ。
ここでのポイントは 外から読み取れる情報の裏返しで、かつ褒め言葉になることでなければならない。
「清楚系だけど、実は遊んでるよね」
なんていってしまっては、ラポール形成どころではなくなってしまう。(笑)
結果的に、外見ではなく内面を褒める、という考え方は、恋愛工学の褒める技術(週刊金融日記 第96号)と基本的に同様だ。
その5〜未来を予言する〜
「俺たちももう少しで行かないといけない。あと、これから君に素敵なことが起こるはずだ」
「えっ、何?教えてよ!」
「ちょっとそれは話すと長くなるんだ。ごめんよ。でも素敵なことだから、楽しみに待っていればいいさ」
ここでは、永沢さんは金髪ギャルに素敵なことがあると予言している。
ぼく愛では、その後この金髪ギャルに再会するシーンがないため予言の検証は不明だが、もし仮に金髪ギャルが永沢さんに再会したら、こう言うだろう。
「素敵なことあったんだよ!!元彼から連絡あってさ〜(または別の男性に告白されてさ〜)…」
はっきりいってここまでくれば、もうなんでもいいのだ。
あえてもう一度言おう。
人は誰しも自分は特別だと思い、自分の性格や体験にあてはめて解釈している。
なので、もう少し具体的に「3週間後に大切な人に出会って大きなきっかけがなる」
といったとしても、結局3週間後にたまたまナンパされた男性と恋に落ちて「やっぱり永沢さんの言うとおりだった」となってしまう。
Attractフェーズでいまいち魅了できなかった相手に使ってみるとよいだろう。(うまく魅了できた相手にわざわざリスクをおかす必要もないので。。。)
まとめ
たかだか数ページのシーンだけみても、奥が深く盛りだくさんな内容が凝縮されている。
藤沢所長が相当なモテ男であることが容易に推測できるだろう。(うしじま事件の真偽はさておき。。。)
さんざんコールド・リーディングについて書いてきたが、要するにいいたいことは、相手を騙すのではなく、楽しませるために使おうということだ。
こんだけいろいろ書いたけど、まあ手段に過ぎないよということですね。
おしまい