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人生を変える大掃除のコツ~モノを減らすだけが掃除の目的ではない~

2016年もあと少し。

今まででの生活を続けていると絶対にありえなかった新しい経験をすることができ、価値観が大きく変わった1年だった。

中2病ぽくいうと、世界の見方が広がった、といったところだろうか。

早いもので今年も年末なので来年をより充実して過ごせるようまじめに大掃除について考えてみたい。

 

  

昨年の大掃除についておさらい

実は昨年も大掃除についてまとめていた。

it-warrior-onc-onclog.hatenablog.com

この記事を要約すると、

目標を立ててそれに関係ないものはとにかく減らせ

という極めてシンプルな話だ。

 

成果をあげるためには集中しなければならない。

集中するためには不要なモノを減らせ。 

まあなんのことはないシンプルなロジック。

 

来年をさらなる飛躍の年にするためにも大掃除についてもう一歩踏み込んでみたい。

 

 

 

人生で集中すべきことはたった3つ

多くの人は複雑にとらえがちだが、人生は極めてシンプルなものだ。

愛、お金、そして健康。

トレードオフに気をつけながらこの3つを順に攻略していけばいいだけである。

そして、これは人生のどのステージにいるかで重み付けが変わる。

 

「素敵な彼女がほしい」

「セックスに困らなくなりたい」

「巨乳を拝みたい 」

20代であれば愛(というか性欲?)に重きが置かれるだろう。

 

「収入を増やしたい」

「知識やスキルを増やしたい」

「資産を増やしたい」

30代であればやはりお金だろう。

 

そして40代以降はもちろん健康に対する重みが大きくなると容易に想像できる。

コールドリーディングを学べばわかるように、意外と考えてることはみんな似たり寄ったりなのだ。

 

しかし、世の中の9割の人はこうした課題を解決できないまま一生を終える。

自分のリソースをやるべきことに集中投下できないのだ。

インターネットポルノや役に立たないテレビ、愚痴ばかりの会社の飲み会、こうしたものたちにリソースを奪われ続ける。

そして、死ぬ前に必ずといっていいほど皆こう後悔する。

 

愛する人にもっと気持ちを伝えるべきだった」

「自分の欲求にもっと素直になればよかった」

「もっと新しいことにチャレンジすればよかった」

 

 

 

人生を変えるにはなにが必要か

でば僕らはそうならないためにはどうすればいいいのか。

当然やるべきことにリソースを集中投下しなければならないのだが、それに必要なのは努力ではなく習慣である。

大切なのでもう一度言う。努力ではなく習慣。

 

 

会社の忘年会で武勇伝JJIたちにこんなことを言われなかっただろうか。

 

「おまえら最近の若い者は努力が足りねえんだよ。おれらのころはもっと大変だったんだぞ。毎日会社に寝泊まりして2時間睡眠で歯を食いしばってだなあ…」

 

うん。すごいすごい。その頑張りは認めよう。

確かに努力は大切だ。

しかし、まことしやかに言われている、この「努力することこそ美徳」という考え方こそがワナなのである。

 

歯を食いしばって努力しようとしてる時点でそれは続けられない。 

続けられないからスキルは習熟しない。

スキルが習熟しないから楽しくならない。

楽しくならないからやっぱり続けられない。

 

もう負のスパイラルである。

工夫せずにただ歯を食いしばって頑張っていれば成功できる時代はもう終わったのだ。

 

「努力することこそ美徳」

 

もしかするとこうした努力を美化する風潮はムラ社会の秩序を保つための巧妙なワナなのかもしれない。

 

 

 

習慣をつくるために大掃除で変えられるものとは

結局なにが言いたいのかというと、努力ではなく習慣をつくれということだ。

習慣によってスキルが習熟し、そのスキルによって価値が生まれ、楽しくなる、という良いスパイラルをまわすことができる。

 

では、どうすれば習慣がつくれるのか。

 

チャールズ・デュヘッグの著書『習慣の力 The Power of Habit』によると、習慣とは「きっかけ」→「ルーチン」→「報酬」の3段階のループである。

 

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習慣のループが発見されたことがなぜそれほど重要なのかといえば、それが基本的な真実─ひとたび習慣ができると、脳が意思決定にまったく参加しなくなるという事実─を明らかにしているからだ。(引用元:『習慣の力 The Power of Habit』,チャールズ・デュヒッグ

 

ナンパを例にするとこんな感じ。

1)道を歩く美女が目に入る(きっかけ)

2)声をかける(ルーチン)

3)LINEゲット(報酬)

 

勘の良い人は気づいたと思う。

 

年末の大掃除というのは、この「きっかけ」を見直す絶好の機会なのだ。 

「きっかけ」とは言い換えると外部からの刺激である。 

僕らは日常生活でいつの間にかこの外部からの刺激によって動かされている。 

デスクの上におかれたカントリーマアムが目に入り、なんとなく手を伸ばす。

買うつもりなかったのにコンビニでレジ横のドーナツが目に入り、ついつい買ってしまう。

仕事中にiPhoneやメールの通知が鳴り、作業をストップする。

  

もちろんこの刺激を受けたうえで我慢することもできるが、意志の力は有限である。

モノを減らしたうえで、さらにこの「きっかけ」をつくることこそ大掃除の目的といえる。

モノを減らせというミニマリスト的な発想をする人はよくいるが、減らした先で「きっかけ」をコントロールしようとする人ほとんどいない。

 

 

習慣化するための3つの考え方

  • ジムにいくセットを準備して玄関においておく
  • デスクの真ん中に読みたい本を一冊だけおいておく
  • サプリメントを冷蔵庫のすぐ横においておく

モノを減らした後、こんな感じで「きっかけ」をデザインする。

優秀な恋愛プレーヤーがレストランから家やホテルまで導線をデザインする感覚に非常によく似ている。

 

しかしながら、習慣というのはしくみをつくる以上に実行し、定着させるのが圧倒的に難しい。まさに言うは易し行うは難し。

最後に実行段階で気をつける点は3つだけ紹介しておきたい。

 

1.必ずひとつずつ習慣化する  

新年にすさまじい量の目標を立てて挫折する人をみたことはないだろうか。

意志力は限られている。

特に新しいことをやろうとするとき多大な意志力を要する。

それを裏付けるように、ロンドン大学の研究ではひとつの習慣を身につけるのには66日かかると結論付けられている。

習慣の内容にもよるが、ナンパや早起きといったハードルが高い習慣は1年のうちに5つしかつくれない、ということだろう。

習慣化として身につけたいものは必ずひとつずつ取り掛かろう。

  

2.超ベビーステップから始める

目標は小さすぎるくらい小さくしていくのが基本で、これは習慣についても同じことがいえる。

英語の勉強を始めたければ、最初は英語の問題集を開くだけ、くらいのレベルの超ベビーステップに落とし込み、徐々にハードルをあげるようにしよう。

ハードルをあげてダメならまた戻す。これを繰り返しとにかくやめないようにしよう。

 

3.意志の力ではなくしくみを使う 

実行段階で必ずといっていいほど失敗する。

そのとき自分の意志が弱いのではなく、失敗しやすい状況だったと理解しよう。

決して根性論に逃げるのではなく、しくみを変えること。

「きっかけ」、「ルーチン」、「報酬」のいずれかを変えても良いし、時間やタイミング、ツールを変えてもいい。

 

ちなみに僕がツールを変えるという方法をよく使う。意志の力が貧弱なのでとにかくツールに頼る。

GoogleカレンダーやHue(ヒュー)で「きっかけ」をつくったり、お気に入りのノートカバーやキーボードを買うことで「報酬」を与えたりする。

そこそこ高価なものを買うことによって、逆にサンクコストを利用できるのがツールを変えるやり方の素晴らしいところである。

 

うまくいかなかったときは気合ではなく、常にしくみをマイナーチェンジすることを考えよう。

 

 

おしまい

 

参考

 

 久しぶりに良い本をみつけました。この本は何百の学術的研究、300人を超える科学者や企業幹部へのインタビュー、何十という会社が行った研究をもとに習慣について語られた本です。習慣に関する本はいくつか読みましたが、理論周りはこれ一冊で完璧です。人がどんな風に動かされ習慣がつくられるのかについて、マーケティングや依存症患者などの視点から説明されています。依存症患者ってナンパに依存してしまうナンパ師とまったく同じ構造なんですよね。

 

 上の本が重くてしんどいという人はこっち。ポップだけど本質的な図が散りばめられた本です。

 

 

Philips hue(ヒュー)