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ナンパで得た学びをまとめておく

「ナンパなんてやっても仕事には役に立たないでしょ」

「ナンパもほどほどにしてやっぱり仕事だよな」

「もういい歳だしナンパする暇あったら勉強した方が」

 

世間ではこうした意見が大半だ。

世の中の9割の人は仕事とプライベートを区別するが、僕は基本的に区別しない。

なぜならビジネスシーンであろうと、プライベートであろうと、それは僕自身というひとりの人間により構成されるからだ。

 

 

仕事もプライベートもどちらも相互補完的なものなのである。

多くの人は気付かないが、自分の範囲を断絶したり限定したりしないことが思ったよりも大切で、仕事で直面する課題のヒントは意外とプライベートにあったりする。もちろんその逆もしかり。

仕事で得た学びをプライベートに活かし、逆にプライベートで得た学びを仕事に活かせばいいのだ。

 

 

 

そして、この学びを得られるかどうか、それはひとえに自分の内側にある思考にかかっている。

「これ本当?」

「なぜだろう?」

「ということは…」

目の前の具体的な事象の表層を追うだけでは学びは得られない。

こうした問いとともに目の前の具体的な事実をいかに抽象化できるかが勝負なのだ。

学びとはいってみれば抽象化された論理のストックだ。

 

結局言いたいことは、ナンパで得た学びは他にも活かせる、ということである。

もうすぐ2016年も終わるということで、ナンパをして肌感覚で理解できたことや学びをまとめておこうと思う。  

 

 

1.人生で最も大切なものは夢でもサムマネーでもなく勇気

「他の人にみられるから」

「タイプじゃないから」

「今は他の男が話してるから」

ナンパを始めると最初誰もが地蔵(女の子に声をかけられない状態のこと)する。

そこではじめてとてつもない、自分のクリエイティブさに気づく。

イデアは一切浮かばないのに、言い訳は無限に浮かんでくるのだ。

 

言い訳をするときほど人がクリエイティブさを発揮するシーンは他にない。

 

このことをここまで肌感覚で理解できるコンテンツで手軽なものは、おそらくナンパ以外にはない。

仕事の場合はどうしても行動より結果にフォーカスするし、良くも悪くも外部の要因が絡むのでやっぱりどこかで言い訳してしまうのだ。

 

そして、同時に自分の弱さを受け入れなければいけない。

逆説的ではあるが、自分の弱さを受け入れられることこそ本当の強さだ。

ではそのためには何が必要かというと、夢でもなくサムマネーでもなくやはり勇気である。

いくら夢やお金があってもきっかけにはなるが、勇気を代替するものにはならない。

勇気のみが人の弱さを受け入れ、それを克服する方向へと導くことができる。

僕はできない理由を100個考えるのではなく、できる理由をひとつ考えられる人間でいたい。

 

 

2.競争すること自体は目的ではない

ナンパを始めると、よくこういう人がいる。

「あの人は100即してるからおれも100即目指さないと!」

なぜ?なぜ50即ではなく100即?100即は自分にとってどういう意味がある?

 

他人のものさしで生きようとしてはいけない。

他人と比べた時点で、自分を変えるのではなく、他人になろうとしているから。

まわりとの競争を勝ち抜くことでしか見出だせないアイデンティティをもつと、他人のランキングで勝負し、他人の人生を送ることになる。

 

そもそもナンパの目的は「女を奪い合う競争に勝つこと」ではなく、「コミュニケーションだけで価値を創造すること」である。

声をかけることで、笑顔が生まれたり、寂しさが紛らわされたりして、全体のパイは増えているのだ。

 

 

3.TAKERにGIVEしてはいけない

女に困らなくなると、やれ紹介しろだやれ合コンしろだといって人がよってくる。

「秒速で稼ぐ~」に群がる情弱たちと同じように。

そして、そのような人たちは必ずといっていいほど、相対的に誰かを蹴落として自分が這い上がろうとする。

こういう人たちを心理学者アダム・グラントの著書『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』のなかではTAKERと呼ぶ。

ゲーム理論の分野では、しっぺ返し戦略と最適などと悠長なことをいっているが、TAKERには死んでもGIVEしてはいけない

誰にでも惜しみなくGIVERは、残念ながら必ず足元をすくわれる。

与えるだけでは成功できない。

世の中には、とにかくGIVE、GIVE、さらにGIVEという考え方があるが、これはあくまでもGIVEする相手を正しく選んだ前提での話だ。

 

TAKERのために自分のリソースを1円、1秒たりとも無駄にしてはいけない。

とにかくTAKERとは関わらないこと。これに尽きる。

ちなみにTAKERが大好きなものは、①お金、②権力、③快楽、そして④勝利の4つなので、判断の考え方としては有用かもしれない。

 

 

4.行動は同じでも動機が違うと結果は変わる

間接法とステナンの違い。

それは行動自体ではなく動機の違いにある。

間接法はナンパを動機のもと声をかけるが、ステナンは世間話という動機のもと声をかける。

不思議と人はこうした背後にある動機を知らぬうちに察する生き物だ。

 

ビジネスで考えてみても同じだ。

一方はパイを奪い合うことを動機に、もう一方はパイを一緒に増やすことを動機に、それぞれ同じように顧客に親切にはする。

やってることは同じでも後者の方が長期的にみて圧倒的に仕事が増える。

 

僕の説明能力のなさもあり、この感覚を理解してもらえる人は意外と少ない。

おそらく概念だけではなく、実感しないと理解できないものなのだろう。

 

ナンパバイブルとされる『ザ・ゲーム』にもその類のことが書いてあるので引用しておこう。

アルファ系とベータ系の差が、行動ではなく、動機に表れる場合がある。どちらもデート代を持ち、ドアを開けてやるかもしれないが、ベータ系は女の子に取り入ろうとしてそうするのに対し、アルファ系は自分の満足と目的のためにそうする。(引用元:ザ・ゲーム 退屈な人生を変える究極のナンパバイブル

 

 

5.非モテコミットはダメ。しかし多くの選択肢=自由ではない

出会いは与えられるもの、仕事は与えられるもの、というマインドの終着点が非モテコミットである。

恋愛工学でいう非モテコミットの本質は、選択肢がなくなることだ。

選択肢が他になければ、ひとつのことに執着し、常に不安と恐怖が付きまとう。

女に非モテコミットするといつかフラれるのではという不安が付きまとう。

会社に非モテコミットするといつかクビにされるのではという恐怖が付きまとう。

 

かといって、選択肢が多すぎてもよくない。

選択肢が増えすぎると期待値は増大し、感じられる幸福度は下がる。

さらには本能の赴くまま快楽に溺れ、自らを律することさえができなくなることもある。

 

非モテコミットがよくないのは散々言われているが、選択肢を増やしすぎることについてはあまり言及されてないのではないだろうか。

 

 

 

まとめ 

結局のところ、ナンパから学びを得られるかは、アナロジー的な発想ができるかどうかだと思う。

ナンパをナンパ、仕事は仕事、ではなく、ナンパという具体的な行為からグッと引き上げて抽象化し、論理という学びを得る。

そして、得た学びをまた別の分野で具体化し応用する。

女とお金は動きが似ているので、今後もいろんなことに応用できそう。

まあ結局言いたいことは、ナンパしてみるといいよ、ということです。

 

 

おしまい

 

 

参考文献

TAKERに搾取されないための名著。 

 

ナンパを始めるなら絶対に目を通した方がいい本当のナンパバイブル。 

 

選択肢が増えて快楽に溺れないための一冊。